2009年9月15日火曜日

アクテオシドはポリフェノールの1つ

先日、日本食品科学工学会第56回大会が無事終了し、「わだまんサイエンス」も2つのテーマで発表することができました。
以前から、ポリフェノールXとして、胡麻若葉粉末の成分を紹介していましたが、今回の発表で、抗酸化活性の強い、アクテオシドという成分に由来すること、また、含量も1.26%と自然界では珍しく高い含量ということがわかりました。
→大会要旨はこちら
http://www.wadaman-s.com/gomawakaba.html

アクテオシドは、オリーブの果実などに含まれているポリフェノールの一種です。 抗酸化作用が強く、赤ワインに含まれるポリフェノール『リスベラトロール』の15倍、ビタミンCの5倍の抗酸化力を持っています。 また、炭水化物(糖質)の分解に関与する酵素の『αグルコシダーゼ』の働きを抑えて、血糖値を上げにくくする作用があるといわれています。

■アクテオシドの機能は?
抗酸化性以外にも、肝保護作用、抗炎症作用、、性機能改善、鎮静効果など

◎引用文献
 ・ L. Li et al., Food Chem., 108, 702-710 (2008).
 ・ 渡辺ら、特開2000-302797


■アクテオシドを含有している植物は?
ニクジュヨウにはアクテオシドが4.8~15.2 mg/g含有されているとされています。

ニクジュヨウは中国において国家2級保護植物に認定され、その採取が困難となり、その代替品としてカンカニクジュヨウ(Cistanche tubulosa)が利用されています。
砂漠人参・カンカ(カンカニクジュヨウ)は、灼熱の砂漠でも育つ紅柳の木の根部に寄生するハマウツボ科ニクジュヨウ属の肉質茎植物です。 古くより健康維持の秘蔵食品として珍重されてきました。

また、ニクジュヨウは、インポテンツ、不妊、血崩(生理不順)、腰膝冷痛を治し、補腎・滋養強壮の処方薬として使用されてきました。
アクテオシドがこれらの機能の関与成分といえるかもしれません。