先日は、16年ぶりに姉貴宅を訪問。(同じ沿線で1時間ほどの場所)
姉のご主人は40年前にドイツでマイスターの資格をとり、クレモナでの「ストラディヴァリ国際コンクール・ヴァイオリン部門」で金賞を受賞したヴァイオリン製作のプロ職人なのです。
自宅の一部が、制作工房になっていて、まるで異次元のような荘厳な雰囲気。
ニスと木材の香り一杯の癒される空間です。
毎年開催の、「弦楽器フェア」でヴァイオリン製作の難しさは感じていましたが、想像の範囲を超えていた、と痛感したのは5年前の義兄の著書を拝読した時。
いわば、経験にもとづく「ヴァイオリン製作」のHOW toマニュアルなのですが、木材など材料の選定から、製図、制作、工具紹介、メンテンナンス等、経験知が惜しげもなくちりばめられています。
(本では、「写真と図解で極意が見える」と紹介
私が圧倒された点は、作品の制作へ要求される緻密さと技術もさることながら、自分の作品が演奏されたときの音に対しても感度も要求される仕事だという点。
(確かに、それがなければ、メンテナンスも修理もできないですね。)
「好きなことで生きていく」ことと、ヴァイオリニストの演奏にも関わられ、しかもその作品制作が、演奏家に待たれているのは本当に素晴らしい。
コロナで2年間も「弦楽器フェア」が開催されない状況は、残念です。